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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第16章 ハイキュー✿黒尾鉄朗「アイワナビー」


とは離れた対極線上の席に座ってる。の横には高い時計を身につけた成功者がいて、経済力をアピールしている。

─「ところでさ。クロって今、フリー?」

「あー…うん。部活忙しくって彼女のこと構ってなかったらフラれちゃった」

というのも嘘と本当の半分半分だ。
大学に入ってから同年代やら年上に言い寄られて、恋人っていう形にはなった。けどそれは名ばかりでデートとか肉体行為とか干渉しあわない関係ってやつ。
あっちから告白してきたのに見限ってフラれる。これを何回も繰り返してたら「チャラ男」「ヤリチン」なんて呼ばれ方をし始めた。チンコを使ったのはほんの指折り数えただけなのに。

本命が元セフレで、恋人は義理も人情も欠片もねえ…。

…はどうなんだろうな。
あれだけ自分とまぐわってたんだ。一人で居られるはずがねえ。もしかしたらパトロンとかいるかも知んない。

(いまのアイツの匂い……。ちゃんと嗅いでなかったな…)

少なくとも俺とシてた時は、ほかの男の匂いはしなかった。

横にいる女に適当に話を合わせながら、隙あればのことが気になって視線を向けてしまう。

(俺だって、話してぇのに…)

だったら最初に会った時、会場には入れず引っ張ってくれば良かったって後悔し始める。俺はなんだってアイツことになると一歩引いてしまう。

どうしようもねえ、猫かぶりだ。

「……!」

飲み物を飲んだフリをしてのことを見たら視線がばっこり合った。そりゃ何回も見てりゃ合うだろって話だけど、0.5秒間がすごく長く感じる。

「悪ぃ。ションベン」

気付いたら席を立っていた。
自分でも訳わかんないけどアイコンタクトが取れたような気がした。会費は一応もう払ってるし途中抜けしても問題ない。

あとはアイツが来るかどうか…。

トイレとは逆のエレベーター前で待ってたら、は通じたように来てくれた。たっつんには後で連絡しておこう。

特に何も言葉を交わさず、カラオケ店を後にした。
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