【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第16章 ハイキュー✿黒尾鉄朗「アイワナビー」
10月**日同窓会当日。
都内のため集まりもよく、5分前行動で会場に到着する。
「たっつん。おひさ~」
─「お~、クロ!!でっか」
「第一声がそれだと傷付くわ~。声は戻ったのな」
─「今日のためにバッシチ声帯休ませてきた!これ名札な!」
「サンキュ~。おっ、まっさんにモッキーもいるじゃん!」
黒尾はチラッとみた程度だが名札にという名前を見逃さなかった。──…ということは来る。それだけでドクンと脈が強くなり、顔には決して出さないように同級生と打ち解ける。
…中学を卒業してから5年。
特に女子なんかは化粧をしているから誰が誰だかマジで分かんない。流行りのメイクでよけいに同じ顔…。名札を見ても雰囲気が違い過ぎて思い出せなかったりする。同窓会は昼過ぎから始まって、一次会は18時で終了する予定だ。
大学の部活で酒は飲み慣れていたからある程度のペースで飲んでも問題ない。時間を気にして会場周囲に視線を配るもの姿は一向に見えなかった。
─「まだ来てない奴いる~?」
─「俺、さん来ると思ってちょっとドキドキしてたんだけど…」
(ぎくっ…。なんで俺ギクッてなった…)
─「えっ、なに。お前もさんのこと気になってた系?!」
─「いやだってよぉ。あの時はあんまりそうは思わなかったけど、久々にアルバム開いたら美人だな~って思って。俺期待してたんだけどな~」
─「ブスが美人はいいけど、美人がブスってのが一番ショックだよなぁ…。やっぱ一番びっくりしたのがよぉ…──」
男性陣だけでコソコソ格付けしだし、黒尾はその場からひょいっと抜ける。
(……アイツに限ってなぁ…)
高校まで見てきた黒尾にとってがそんなに変貌しているとは思えなかった。会場外のトイレで用を足し、手を洗って腕時計を確認する。
「もう残り1時間もねえじゃねーか。ドタキャンか…?」
諦めかけて男子便所からでると丁度、女性便所から出てくる姿に視線を持っていかれた。