【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第16章 ハイキュー✿黒尾鉄朗「アイワナビー」
「ん~…こんな感じで良いのか?」
が着てきそうな服と自分のコーディネートを合わせたいと思い、壁に向かって服を合わせる。
「やっぱこっちの方が……」
─「何だいアンタ。明日デートでもすんのかい?」
「ぐォッッ、ば…ばあちゃん…!!!ち違ぇよ。勝手に入ってくんじゃねえっっっ」
─「何回か扉叩いたさね。リンゴ剥いたから食べるでしょ?ここ置いとくね」
「あ…、あぁ…。い、言っておくがデートじゃねぇからな!!同級生の野郎と会うだけだからなっっ!!」
─「はいはい。あんま遅くならないうちに帰ってくんだよ~」
「っ~」
しくじった。めっちゃ恥ずいところを見られた。明日の服はもうこれで良いやと半ばやけくそになり、天井を仰いでシャキシャキのリンゴを頬張る。
「…………………………ふふん♪」
と久々に会って話すのが楽しみだ。にやけた顔をこれ以上家族に見られまいと、その日は早めに布団をかぶった。
「──…よぉ。時間ピッタリだな」
「ごめん。待った?」
そう言ってチカは白い息を吐き出しながら手を伸ばし、耳を優しく摘まんでくる。
「冷たい。」
「そりゃ外歩いてきたからな。テメエだって冷たいだろ」
「え~…さっきまでカフェにいたのに」
「手袋履いて来なかったのかよ。手ぇ冷てーし」
「ボロボロになったから捨てた。じゃあ今日は私の行きたいところに付き合ってね」
「へいへい…」
黒尾は面倒くさそうな返事を返すも、内心はウッキウキだ。
久しぶりに触れ合って赤くなった頬を見られないように少し顔を背けて、明るい街の中を並んで歩き始めた。