【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第15章 黒子のバスケ✿青峰大輝「禁止令」
日も落ちてきたところで家に帰り、は大輝の家で晩御飯の支度をしている。
(が……、が俺んちのキッチンにいる…!!!)
大輝は落ち着かない様子でソファーからキッチンに立つの姿を何度も見つめる。暫く見ていたが気になった様子でキッチンを覗き、何もしなければただ見ている。
「……なに?お腹減ったの?」
「違ぇ…」
「さっきから落ち着かないね。毒でも入れると思ってるの?」
「違ぇ…」
「じゃあお手伝いしたいとか?」
「違ぇ…」
は慣れた手つきでハンバーグの形を成形し、油で熱したフライパンの上に乗せる。ジュウゥゥ…と美味しそうな音を奏で、大輝は唾液を飲み込む。
(これが幸せっていうのか……)
夢にまで見たの生エプロン姿。
が家にいてくれて嬉しくて、自分のためにご飯を作ってくれるのが嬉しくて、親もいない二人きりの家が嬉しくて、嬉しいはずなのにその先のいやらしいことも考えてしまう。
(ヤりたい…、ヤりたい……。も食べたい…っ)
ホヤホヤに出来あがったハンバーグを食べ、肉汁を噛みしめる。
を抱きしめてきた肉感。匂い。温もり。いつ獣になってもおかしくない健全な青少年は、晩御飯を平らげてを引き留めておく方法を考えるが…。
「食器片づけ終わったから帰るね。来週また学校で……」
「お前ん家、門限とかあんの…?」
「特に言われてないけど。お母さんいなくて寂しいの?」
「そんなガキじゃねえし。でもお前が帰ンのは、寂しい……」
「…。なに、甘えた声出してんのよ…」
何もいい方法が思い付かなくて、ムスッとした声をあげるとの耳には甘えたように聞こえたらしい。
その声が母性本能をくすぐったのかは頭に手が届かない代わりに、頬を撫でてきた。
「まだいろよ…。一緒にいたい……」
親に迷惑がかかるとかは言うけれど、大輝は全力で甘え続けること数分…。
は根をあげて、もうちょっと居てくれることになった。