【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第15章 黒子のバスケ✿青峰大輝「禁止令」
「学級委員長のときは知らなかったよ。ただ何となく気付いてはいたけど……。今日ここに来れたんなら良いことなんじゃないの?」
「…ん。そうだけど…、気にならねえの?」
「気にはなるけど、私がどうこうすれっていっても本人の問題じゃん。勉強もそうだけど、青峰が教室にいてくれて嬉しいよ。姿勢は相変わらずだらしないけどね」
の優しさと、ちょっと毒気のある言葉が沁みてくる。
やっぱ好きだわ、コイツのこと。
もっと早く…、出会った側から気付きたかった。
「。ワンオーワンやろうぜ」
「え~…、クルクル教えてくれるんじゃないの?」
「ドリブルもパスもまともに出来ないんじゃ見込みねえしな。上手くなりてえならまず、俺の肩慣らしに付き合え」
「詐欺だ~。絶対勝てないじゃん」
「目ぇつぶって、指一本しか使わねえよ。まずはお前が先行だ」
はぎこちないドリブルの音を鳴らし、目を瞑っていても何をしようとしているのか気配でわかる。移動してシュートを放つ前に指一本でボールを奪い、大輝が1ポイントゲットする。
「なんで分かったの?!」
「さあなんででしょうね。次は俺の番だ。ハンデはそのままでもヨユーだな」
「シュートの時くらい指全部使ってもいいよ?」
「素人相手なら必要ねえ。ほら、俺からボール奪ってみろよ」
目を瞑って人差し指一本でドリブルし、の気配が近付いてくる。
(気配だだ漏れだな…)
そっと相手の顔を見ながら近づいてくるの姿がありありと感じ、手が伸びてきたところで交わす。
「ほらどうした?ボールはここにあるぜ?」
「う~」
おちょくるようにドリブルをし、の指には触れないままバウンドさせた勢いでボールを宙に浮かす。リングのある位置は完璧に頭に入っている。
「うわ……入っちゃった」
「見直した?」
「うん!格好良かった…!!」
「っ…」
それが素直な感想なのだろうけど、そのキラキラとした眩しい笑顔は反則だ。
キスしたくなって顔を近付けるとは少したじろぎながらも、目を瞑って唇が触れ合った。