【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第15章 黒子のバスケ✿青峰大輝「禁止令」
(あぁああぁ…、俺の密かに積み上げてきた努力…。今の感じじゃ脈も感じねえし、どう考えても早過ぎた。シクった。人生オワッタ)
大輝は心の中で悲鳴をあげ、もそれ以上なにも言わなくなってしまう。
非常に長い沈黙が流れ出す。
「………」
「………」
気まずさに耐えかねて口を開くも、何をいっても言い訳になりそうで言葉を飲み込んでしまう。
「……な…なんでこんなところに来たの?部活、でしょ…?」
「交換ノートやってたら、お前に会いたくなって……」
(もうこうなったら自棄だ。もう一歩も下がっちゃならねえ…!!)
「へ、へえ…」
蚊の鳴くような声を出したの顔をまともに見ると、そこには耳まで真っ赤に染めた茹でタコが出来上がっている。
(これって…。まさか……?)
「お前……、すげえ真っ赤だぞ。俺に気ィ…あんの?」
「そ、そんなわけないでしょ…!!こ、告白され、慣れてないから、び…びっくり、しちゃって……」
「にしてもキョドリ過ぎだろ。なあ………お前の中で、俺はナシなの?頭悪ぃし、顔恐ぇし、身長もアソコもデケェし、俺の全部…まだ見てねえのにナシなのか…?」
「ちょ、、っと……近いって…」
を壁際まで追いやり、逃げられないように壁に両手をつく。
いつもと違う景色。
机もなければ何も隔てのない距離。
初めて目線を合わせたよりも何十倍も近くて、それがよけいに小さく思えて、自分の影に覆われているの姿。
怯えるそれに触れないように身体を傾けて、の表情を眼におさめる。
「さっきは勢いで言っちまったけど……マジ、だから。最初は………面倒くさい奴かと思ったけど、今はもっと知りたい。ベンキョーだけじゃなく、お前しか知らないコト……もっと教えて欲しい」
「っ…」
鼻息をあまり荒立てないようにを見詰め、戸惑うように目に涙を浮かべている。
泣かせたいわけじゃないのだが自分しか見られない表情を目にして、背徳感を沸き上がった。