【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第15章 黒子のバスケ✿青峰大輝「禁止令」
今日はじめて数学の教科書が開かさり、数学のノートはどうだろうか。もちろん期待を裏切って白紙ではない。
「なにこれ」
「先生の似顔絵」
「メガネしか合ってないじゃん。ココをこうしてですね、頬骨を出っ張った感じにすると……って、何かツッコミなさいよ」
「真面目ちゃんがお絵描きしてんなよ?」
「疑問形じゃん。この前やった小テスト、何点だった?」
「言うまでもねえだろ」
「あーそうですね。やっぱアホはアホか……」
「てめえ、今のはなんかイラっと来たぞ。言葉じゃねえ…その顔だ。今の表情…」
あからさまに鼻で笑ったような表情を作られ、親しい間からだったら頬でも摘まんでやりたい気分だ。
最初はお堅い奴かと思ったが、話してみると案外そうでもなく、自然に前のめりになって聞いてしまう。
「これであれがそーなって、こうなるの」
「へえ~…」
「復習もしたいけどもうチャイム鳴っちゃった。今日の小テストは全然期待してないから、また次頑張ろうか」
「あ?これ出るんじゃねえのかよ……」
はそう言ってひらひらと手を振って自分の席に戻ってしまい、突っ伏しそうになった身体を寸止めする。
起立、礼をした後、気になっての方を見ると目が合って、何だかバスケしたときの興奮が甦ったように妙に胸が騒がしくなる。
─「じゃあ昨日やったところ、テストするからな」
プリントが回され、問題文が黒板に書かれていく。
前の授業は聞いていないのも同然だが、ついさっきに教えられた問題文が出題され感動を覚える。
(ラッキー…♪)
答えだけでは点数はもらえず、意味も理解したうえで公式もちゃんと書く。
次の問題も解き方は同じで不思議との声と仕草や表情なんかが浮かんで、5問中3問は空白を埋めることができた。