【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第14章 名探偵コナン✿警察学校組「1day」
爽やかな汗を掻いても、逃げたものにはまた尾を引いてくる。戻る途中に話し掛けられても何だか頭に入ってこなくて、コテージに入ると携帯の音が鳴っていることに気付かされる。
降「誰かの携帯鳴ってないか?」
「…私の、です…」
テーブルに置いてあった携帯を手に持つと、見たくなかった『雄星』と彼氏の名前がディスプレイに表示される。
松「雄星、って誰だ?例のやつか?」
答えずに黙っていると松田に「貸せ」と言われ、少しだけ乱暴に携帯を奪われてしまう。
松「もしもし。……あ?俺が誰だって?んなもん命の恩人に決まってんだろ。こいつがぶっ倒れてたところ介抱してやったんだ。無事かどうだか確かめさせろって?軽い熱中症でいまようやく落ち着いて寝てるんだ。…ああ、…ああ。病院じゃねえから安心しろ。着替え持ってこっちに来い。てめえに聞きてぇことがあんだ。分かってんだろ…?管理棟の前にいるからさっさと来い、分かったな」
(な…なんか、勝手に話が……)
この人たちに事情も何も話していない。なのにどうして、こんなにも見透かされたような目を向けられるのだろうかとは視線を惑わせる。
降「さん、最低限のことだけで良い。答えてくれ」
帰りたくない思いがそうさせるのか…、質問に答えてしまう。
降「友人と彼氏、合わせて何人で来た?」
「……5人、です」
降「男女の割合は?」
「…一人は女の子で…、残り四人は男の子です」
降「そのもう一人の女の子と男の子と関係性は?」
「高校の…天文部仲間で……、みづきと…弦は半年前に、結婚しています…」
降「…ありがとう。君は軽い熱中症で寝てるってことになっているから、ヒロと一緒に部屋で待機しておいてくれ。迎えは松田が行くんだぞ」
松「へいへい」
は今更ながら後悔する。
あんな恥ずかしいこと自分で事態を収拾を付けなければと声をあげるが、「任せとけ」「休んでて」と言われてしまい、何も言えなくなってしまう。
諸伏に背中を押されるように、コーテジの階段にある部屋で諸伏と共に待機することになった。