【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第14章 名探偵コナン✿警察学校組「1day」
今思えば、みづきは最初からこの関係を壊すために雄星と付き合うことを勧めてきたのかもしれない。みづきから嫌われる理由は分からない。けど、女友達として色々楽しい思いでもあったし、自分はそうじゃないんだって信じたかった。
小さく震える身体は笑っているようにもみえる。
(…もう……だめだ…)
修復できないほど感情の皿が崩れ去って、器にあったはずの水溜まりがいつの間にか蒸発している。
「ごめん」
みづき「……………えっ?」
「だからごめん。もう付き合うとか無理だから」
指の隙間から垣間見せる大きな目を向けて、顔をジッと見つめてくる。その潤ませた目を見ても何とも思わない。
みづき「……ひっく、そんなこと言わないでよぉ。みづき、しか友達いないんだよ?のことこんなに大好きなのにぃ、には悪いことしたと思ってるしぃ、もぉ雄星くんと寝たりしないからぁ…っ」
演技じみた鼻声をシクシクとあげる。雄星は先ほどから一歩を動かず、口を紡いだまま何もしゃべろうとしない。きっとすごく堪えているんだろう。
雄星とはもうやり直せない。
罪悪感に飲まれて雄星が潰れてしまう前に離れよう。親友だと思っていた女友達に裏切られ、大好きだった彼氏を失う。
──雄星、今までありがとう。
「雄星…、そういうことだから。二度と連絡してこないで。さようなら」
雄星「…、」
──大好きだったよ。
踝を返してゆっくりと歩き出す。この選択に後悔はないと強く足取りを踏み出し、まだ泣けないと最初に泊まっていたコテージに戻る。
すると、ちょうど弦と宇汰が顔を出した。