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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第14章 名探偵コナン✿警察学校組「1day」



雄星『……?』

電話越しの声。
数時間しか離れてないのに久しぶりに聞いたような気がする。

雄星『……怒っ…てるか…?』

とぎれとぎれに放つ、顔色を窺うような音色。

雄星『………、今…どこにいるんだ…?』

「っ…」

──じゃあなんでみづきあんなことしたの?

雄星『……も…もしもし…?』

言葉に出して怒り叫びたかった。なんで、どうして、いつから、不安があるならそうなる前に言ってほしかった。

でも電話越しでなんか言い合いたくない。

雄星に会いたい。会って、ちゃんと話を聞きたい。一度だけなら雄星を信じてみようと、ぐっと溜め込んだ言葉を飲み込む。

「一人で管理棟まで来て」

雄星『…えっ…?』

「みづきは連れてこないで、アナタ一人だけで来てって言ってるの。分かった?」

雄星『……分か…った…』

「今行くから、すぐ来て」

それだけ告げて受話器を切る。怒りや悲しみの感情が零れそうになって、滲みかけた涙を拭う。

きっと全部みづきが仕掛けたことだ。
同性から嫌われる理由や振る舞いだって知っているし、みづきに後押しされたから雄星と付き合うことは害のないことだと思っていた。

は自分を奮い立たせ、心配掛けないような顔をして管理棟まで行ってくると言い残す。

(感情的にならない……平常心平常心。まずはちゃんと雄星の話を聞いてあげて…、それから…)

雄星との思い出を思い出す。
誕生日の時、クリスマスの時、元旦の時、バレンタインの時、普通のデートの日や帰り道、部室での会話、観望会で一緒に夜空を見上げた日…。

雄星にはたくさんのものをもらった。
だからちゃんと恩返しがしたい。あの星空みたいにたくさんは返せないけど少しずつ…雄星に……。

「!…雄星っ……、 ──」

みづき「ごめん、。どうしても謝りたくて…」

「……なん、で…」

雄星「…」

人影を感じて視線を投げると雄星のほかに、横に歩く見覚えのある姿。俯く雄星、その横を歩く…真っすぐ目を見てくるみづきの姿があった。
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