【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第14章 名探偵コナン✿警察学校組「1day」
二人を信用して、二人きりにしたのが馬鹿だったのだろうか。
──みづきに寝取られるなんて思わなかった。
不快な音が嫌でも鼓膜の中に突き刺さる。
「………」
ドアノブに手を掛け、部屋の扉を開けるべきが躊躇する。怒鳴り込んで中断させて、その後はどうすればいい? 弦の顔が頭に思い浮かぶ。まだ1年も経っていない新婚だ。子供は流産しちゃったけど、弦は物分かりが良いからきっと何事もなかったようにするのかもしれない。
──…私は、どうすればいい?
私が取るべき一番の行動が分からない。見て見ぬ振りをする方がいいのか、それとも…この扉を開けたらすべてを失う気がする。
雄星「みづき…、俺のこと愛してる?」
みづき「雄星くん、恥ずかしい。うん…、もちろん愛してるよ。弦くんよりず~っと」
「っ!!」
追い打ちをかけるような発言に、背負っていたバックを地面に強く叩きつける。その場から逃げるように立ち去って、とにかく遠くへ…遠くへ……足が止まるまで走り続けた。
向かいから走ってくる車。
今、私はどんな風に周りから見られているのだろう。
恥ずかしくて消えてしまいたい。
もう怒っていいのか悲しんでいいのか感情のやり場に困って目から熱いものが流れ続ける。
ブチッ
腱が切れた音とは違う音が聞こえて、そのまま茂みの方へ身体を滑らせ、ようやく私の足を止めてくれた。