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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第51章 呪術廻戦✿夏油傑「家庭教師」



「傑くんって、勉強するときはいつも眼鏡かけてるの?」

「いや。友人と悪ノリで買った伊達眼鏡」

「そうなんだ」

そういえば傑くんのお友達のことはほとんど知らない。
ひとり、一番仲良くしている男友達がイカレてたりゲスいやつだと教えてくれることがあっても、女の子の話題になるネタはが避けていた。
妹みたいな存在で満足していても傑くんは特別だった。
これはもう器の小さい女心というやつで、他の女の子に対してあまりいい感情を持っていなかった。
苗字でも下の名前でも傑くんの口から聞きたくなくて、友達関係は深く突っ込まなかったのだと今更ながら思う。

「傑くんの作ったチャーハン、美味しかった! ご馳走様でした!」

「喜んでもらって作った甲斐があったよ。皿洗いもキチンとしたみたいだし、成長したね」

「いつの話をしているのかな…」

食べ終わったら流しへ置く。
昔は母親がやってくれるからいいやと思っていた。
いつの間にか自分でできることは自分でやるようになっていて、そこに変なこだわりがあるという訳ではないのだが、手伝ってくれたら喜んでくれるんじゃないか、とか、私はやればできる子、とか、相手の気持ちを考えて、自立する心が芽生えたのかもしれない。

「あっ、それでっ、テストは……」

本題へ戻る。
傑くんのキスがもらえる点数に届いたか届かなかったか。
祈る気持ちで胸のまえで手を組み、傑くんは解答用紙をテーブルに置いて、同じソファーに腰を下ろす。

「結論からいうと、7割だったかな」

「ぐふっ」

キスはおあずけ。やっぱり叶わなかった。

「でもこの二日間で上出来だ。はじめは、のやる気を引き出させることが目的だった」

「本当にそれだけなの?」

やる気は大切だが、やる気を出させるためだけの追試験。
の疑問もその一言で片付けてしまっていいのかと、は首を捻らせる。

「本当にそれだけ、ね。と一緒にいられるなら何でもよかった。恋人同士になったのはあくまで話を進める前提。恋人でもない女性に手を出すのは私の道徳に反するからね」

傑くんがこちらに体を向ける。

「さあ、選んで。──健全なご褒美と、エッチなご褒美、どっちが良い?」

耳横まで顔を近づけ、低くささやいてきた。
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