【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第51章 呪術廻戦✿夏油傑「家庭教師」
今まで通りふつうに課題を取り組んで、8割取れるとは思えない。
頭のデキは自分がよく分かっている。
知っているけど自分にあったやり方が分からない。
傑くんはの過去の回答から苦手なところを洗い出すとキリがないので、やりながら見つけることとし、問題文を熟読することはせず、ひたすら答案を丸暗記する方法を教えてきた。
今までやってきた普通じゃない方法ではあるが、これはまるで一夜漬け。
今回の追試はすべて期末試験と同じものがでるというが、この方法で10月の中間テストを乗り越えられるとは到底思えない。
「まかせて。のことは私が一番よく知っているから」
信用していいのか。
傑くんが言うには、答えの覚え方はなんでも良いらしい。
最初の問題だから答えはAでもいいし、問題文の空白の意味をまったく理解してないのに、おバカにはラッキー問題ともいえる選択式は頭文字だけ覚える。
記述式は手が出しにくかった。
一字一句間違えてはいけないし、暗記するにはキャパオーバーする文字列。
頭の中で呪文をとなえて、小学生の漢字の書き取りみたいにとにかく書きまくる。
なんでその答えになるのかは意味不明。
そこに正式な答案があるからとりあえず覚える。
あれだけ同じ空間にいたら傑くんに悶絶するかと思ったのに、何故だかよく分からないけど暗記中はまったく気にならなかった。
休憩タイムでやっと傑くんを意識する。
ピンク色の妄想になる暇もなく暗記で脳みそが疲れ切っていて、時間ばかり気にして勉強をしていたのに、そんなことをいつの間にか忘れていた。
「集中できてるね」
「傑くん、なにかした?」
「私にできることはを見張ることくらいさ。さて、10時になったね。準備はいいかい?」
そんなこんなで二日経ち、傑くんから出題された追試験。
内容は期末試験と全く同じもの。
傑くんは配列が類似したテスト用紙をくばり、「好きな順番からやっていいよ」と主要教科と副教科を一緒にくれた。
学校の追試とは全然違う。
ゆるすぎて困惑してしまうけど目標は8割取れるかどうか。