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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第51章 呪術廻戦✿夏油傑「家庭教師」



「?」

「ごっ、ごめんなさい。突然大声上げちゃって」

謝りたいのはさっきのことじゃない。
先に言うべきことはもっとある。
今までたくさん可愛がってくれた傑くんに対して身勝手な仕打ちをしてきた。
謝らなきゃ。

言葉が出かかっているのに上手く言えなくて、ドアを閉ざしたまま傑くんの優しい声が聴こえてきた。

「と壁越しで話すのは久しぶりだね」

「えっ?」

「覚えてないかい?」と傑くんは昔を思い出すように語り掛けてくる。

「はまだ小さかったから覚えてないかもしれないけど……」どうやら幼いころに傑くんはを怒らせ、見えない壁を作ったことがあるらしい。
身に覚えのない話だが、一度、傑くんと喧嘩して口を利かなかった時期があった。

「あのときは3時間ほどしてからと仲直りできたけど、もう3年だ」

高学年につれて傑くんとの距離を作った。
家がお隣同士だから互いの生活を目にすることもあり、出くわした時は挨拶しなくても視線が交わった。

一度逃げたら戻れなくなった。
逃げ道を作れば作るほど恥ずかしくなる。
傑くんに合わせる顔がない。
好きなのに伝えられなくて、嬉しいはずなのに素直に喜べなくて、嫌われたくないのに向き合おうとしなかった。

「っ……ごめ、んなさい…」

傑くんと仲直りしたい。
妹以上になれなくても傑くんに嫌われたくない。
自分勝手で甘い考えだけど、初めての恋だから許してほしい。
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