【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第50章 ハイキュー✿西谷夕「チェンジ♻」
通学路を書き終え、西谷はこれで分かったと声をあげる。
「で、アンタの家は?」
「俺が送ってく。近いから歩けば着く!」
…といって共々歩き出す。
ずっと校門前にいて、気付いた先生たちに勘繰られたくないからだ。
「私の家だっていずれは歩いたら着くわよ。何キロあるの?」
「ん~…。徒歩30分!」
「大体2.4キロってところか~」
「分かんのか!?」
「パッと計算できるでしょ。徒歩1分が80mだとして、10分だったら800m。んで、家に自転車はあるの?」
「あるけど必要ねえだろ。それくらい歩けよ」
「朝なら未だしも、部活で疲れてんのに2.4キロはキツイよォ~」
「へこたれる前に俺の足腰なめんなァア!!精神がそんなんじゃ俺がもとの身体に戻ったとき、身体動かなかったら困んだろォ!!」
「うるっさいわね!!日の長い時間だったらいいけど、夜中にひとりで出歩くのコワいのよ!!」
「だったら俺が毎日送っててやるよ!!それで文句ねえだろォ!!」
「でもそっちは私の身体なんだから、少しは足腰労わりなさいよ!!」
「しっかり食って寝て、そうすりゃ体力なんて回復すんだろ!!テメエはそれでもバレー部の一員かァアア!!」
「女子と男子の体力なんて歴然なのよ!!アンタの猿みたいな体と一緒にしないでちょうだい!!」
「だったら一から鍛え直してやるよ!!テメエが元の身体に戻ったとき、最高の状態に仕上げてやらあ!!」
「だったら今ここでジャンプしてみなさいよ!!どんだけ私の身体が重いのか、重力で分かるんだから!!」
「ンだとォ?!そんなの簡単に、、、」
西谷は、いつものように宙を飛ぼうとしたのだろう。
足腰を力ませ、地を蹴りだした瞬間の違和感。
そしてズシンッと着地する。
「……、」
すべてを実感したように固まった。