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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第44章 呪術廻戦✿真人「人間の女の子」



『お腹がいっぱいになったら続きシようね』

甘い匂いがするパンを食べているはジュースをすすって流し込む。

「好きですね」

『は好きじゃないの?俺達付き合ってる仲なのに』

「付き合ってはいますけど…殺されるのに、抱かれている側としてはとても不思議な気分です」

『いずれは人は死ぬんだ。人間って複雑に考え過ぎ。単純に考えれば簡単だ。それともあんなアメクしといて羞恥心がまだあるの?』

溺れたは何より素直だ。何もかも忘れたように夢中になって没頭し、「気持ち良い」ことをだけを考えてセックスしている。

それが"心地よい"と思っているのは同じはず。

「私は欲で埋もれた人間なんです。逆らえない点でいえばセックスも真人さんの股間も大好きです。でも色情しても抗いたいんです。それが自分を保つ為だから否定したいんです」

やはり人間と呪いの考え方は異なる。

真人の考えには相手をあざむきたぶらかしたい思いが纏わりつく。は他人の目を気にして、自分を保つ為に動物的行為の本能から別の角度でみようと魂の形を保とうとしている。

『成程っ!恋愛で満たされるって一生あり得ない』

「どうしてですか」

『君が言ったじゃないか。抗いたい、否定したいって。そもそも自我を捨て去れば豚小屋の家畜以下になって人格崩壊…、魂の形を保てなくなる。肉体は魂に肉付けされた形、だからこそ肉体的・精神的に満たされることのない欲求なんだよ』

「なんでも"魂"と肯定するんですか」

『人間の喜怒哀楽や感情は全て魂の代謝物にすぎない。当然のことさ』

「真人さんが恋愛で満たされないと感じるなら私のことをその手で殺せばいい」

突然言い出した。
それを口にしたってことは。

『死にたいの?』

「私は真人さんと恋愛して満足しています。顔を見てホッとする、人間なんてそんなもんです」

『は?』

「私に未練が残るとすれば、真人さんの手でなぜ殺してくれなかったんだと思うことですね」

は自分が楽に死ねる意思表示を口にしていた。真人という呪いを拒絶せず抵抗せず、納得や消化していき辿り着いた答えを今、口にしたのだった。
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