第3章 Hide & seek
「先にかずくんお風呂入ってくる?」
「ん?なんで?一緒に作ればいいじゃん」
「ふふ、いつも手伝って貰っちゃうけどたまには1人で作ったのをかずくんに食べてもらうのもいいかなーって」
「あら、そ?じゃあお言葉に甘えちゃうよ?」
「うん!ゆっくり入っておいでー!」
「はいはーい!」
翡翠が腕を奮ってくれるらしいので、お風呂場に向かう。
脱衣所にある棚からにのちゃんのパジャマセットを出して、お風呂に入った。
なんか、今日はなんちゃって旦那気分。
結構な確率で泊まる時は三人で泊まるし、二人っきりだと少しだけ、ほんの少しそわそわする。
いつもは翡翠といると大野さんの取り合いとかしちゃうけど、結構昔から俺は翡翠の事が1人の女の子として好きだ。
素直になりきれなくていっつもちょっかいかけてるんだけど、もういい大人だし天邪鬼みたいなことしてられないよなー、なんて。
まあ考えたって翡翠は大野さんが好きなんだろうけど。
俺になんて万が一でも希望は無いんだろうけどね。