第2章 gimme one more kiss
昔のことを振り替えってると脱衣所のドアが音を立てた。
ドア越しに翡翠の影が見える。
『 ....さとくん?おはよー』
翡翠が起きたみたいでまだ覚醒してないのか、眠たげな声が聞こえてきた。
O「ん、おはよ」
『ごはんたべるー? 』
O「翡翠時間大丈夫なの?」
『 私お昼からだから大丈夫なの。お味噌汁飲む?』
O「翡翠のみそ汁好きだから飲む」
『 はーい!じゃあ用意しとくね』
そう言って翡翠は脱衣所から出ていった。
オレも泡だらけの身体を流してタオルでささっと拭いてからリビングへ向かった。
翡翠はテーブルに二人分の朝ごはんを並べてた。
海苔が巻かれたおにぎりと、お味噌汁っていうシンプルな朝食。
でも、これがオレが一番好きな組み合わせだったりする。
翡翠のおにぎりも握り加減が絶妙なんだ。
O「あ、もしかして豚汁?」
『うん!味噌玉っていうのを最近作り置きしてるの! 』
O「なんだそれ」
『 お味噌と具を事前調理してに丸めて保存しとくの。それで飲みたい時にお湯を注ぐとこんな感じ!』
O「え?普通に豚汁だぞ!」
オレがちょっとびっくりすると翡翠は満足気に笑った。
O「うめっー、しみるー」
『 ふふっ、さとくんに美味しいって言われるとすごく幸せ』
そんな可愛いことを言ってくれる翡翠のおかげでオレも幸せな気持ちで包まれる。
O「オレ、翡翠のご飯毎日食べてーな」
そう何気なく言うと翡翠は静かになる。
翡翠の顔を見ると真っ赤な顔をしてた。