第7章 ひこうき雲
「んぁ~あったけぇ~」
風呂場で独り言なんて、潤くんみたいだな……
んにしても、翔さんはなんであんなに乙女思考なんだか
まぁ可愛いからいいんだけど
なんて考えながら、シャワーを被って切り替える。
手早く体を洗い軽く拭いてスウェットに着替えてダイニングへ向かう。
風呂は、上がってビールを煽るまでがワンセット
「翔さん、まだやってるのかな…?」
さすがにそろそろ痺れを切らしてしまいそうなので部屋へ向かう
「翔さん、入るよ?」
ノックして部屋にいる翔さんに尋ねても返事がない…
………こりゃ、多分聞こえてないな
はいるよ~、と声をかけながらドアを開けると俺の恋人は驚異的な集中力でパソコンと睨めっこしている
また少し大きめの声で翔さんの名前を呼ぶとパソコンから目を横に逸らし俺の方に向き直る
櫻「えっ…あ、ごめん…」
翔さんのもとへ歩み寄り、座っている後ろに回って抱きしめる
「ふふっ…いいのよ翔さん。もう終わりそ?」
申し訳なさそうに俺の顔をのぞき込む翔さんは俺よりもガタイがいいはずなのにどこか小動物のようで
櫻「うん、やっと終わったよ…俺もすぐ風呂入るね?」
「ううん、お疲れ様。でも、もう…ムリ…」
櫻「え、カ…ぁ、…んぅ…っ」
可愛い恋人を目の前にして我慢出来るはずもなく、顎を掴んで上を向かせ、口を塞ぐ
さすがに我慢の限界だよ、翔さん