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葬儀屋の彼と死神の私

第3章 葬儀屋へようこそ


「なるほど…」私は納得した。
「そう言えばクロウ包帯を変えるよ?」葬儀屋がそう言って私の顔に触れたのが分かった。
「あぁ…お願いします」私は大人しくしていた。
(痛みはもう無いけど…傷からはまだ多少の血が出るからって理由で巻いてもらってる…)私は葬儀屋が巻き終わるのを待った。
(あれ?今日包帯を変える時間長くね?いつもなら数秒で変え終わるのに…)と少し考え込んでいたら「クロウ、目を開けてみてくれるかい?」葬儀屋がそう言いながら私の目尻を指で撫でた。
「え?瞼を開けろってこと?」私は戸惑った。
「そうだよぉ?それとも小生が無理やり開けてあげようかぁ?」葬儀屋の爪が瞼に当たるのを感じてハッと目を開けた。
勿論、何も見えなければ何も映らない…
「ん〜クロウの目は回復が早いねヒッヒ…目の色も無い状態なんてちょっと気になるけど…まぁ、このまま行けば半年位で色も視力も元通りだよ〜」葬儀屋がそう言い終えると私の目元に再び包帯を巻いてくれた。
「ありがとう…」私は目の上にある包帯を軽く触れてから店の奥へと進んでいくけど…「わっ!」床に転がってた骨壷につまづいて転んだ…「ブフォwww」葬儀屋が吹き出したのが聞こえた。
(クッソ…もう慣れてるけど…目が見えるようになったら覚えとけよアンダーテイカー…)私は歯を食いしばって立ち上がり再び歩き出す。


ー数分後 私はいつの間にか寝ていた。

(あ、寝てた…それより…何してたっけ私…)私は今まで何をしていたのか思い出そうとしてたら…
「小生が代わりに済ませてあげたよ〜随分と無理をしてたみたいだったしねぇ〜」私の後ろから葬儀屋の声がした。
「え、無理?そんなこと…」と言いかけてハッと思い出した 目から血が出てきたのを思い出す。
「そっか…無理してたんだ私…ありがとうアンダーテイカー」私は葬儀屋のいる方角へと顔を向けて頭を下げた。
「部屋に戻って寝た方がいいよ?後は小生がやるからさ?」葬儀屋はそう言って私を部屋まで誘導してくれた。
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