第3章 葬儀屋へようこそ
「クロウ・ラベンナと申します」私は少年のいるであろうとこの前に立ち自己紹介を済ませた。
「僕はシエル・ファントムハイブだ!」少年はハキハキとした声で自己紹介してくれた。
(ファントムハイブ…つまり、この声の主(少年)が伯爵ってことか…?)私はそう捉えた。
「彼女は数日前に小生が雇った助手だよ〜仲良くしてあげてね伯爵…」葬儀屋がそう言った。
「こいつ…盲目なのに助手が務まるのか?」伯爵がズバッと正論を言ってきた。
(クッ…このガキ…)私はその正論を受け止めれずつい引きつったような笑顔になった。
「クロウは目が見えなくても記憶力があるから物の場所はすぐに覚えたよ〜?結構役にもたってるから小生は大助かりさ…!」と葬儀屋が慰めるかのように言ってくれた。
「そうか…それより情報を寄越せ!」伯爵が強く言う。
「その前に小生に『アレ』をくれるかい?」葬儀屋が言う。
(『アレ』とは…あぁ…『極上の笑い』か)納得した。
「セバスチャン!お前がやれ!」伯爵が言った後男性の声がする「御意!」これは伯爵の執事セバスチャン・ミカエリスだろう。
「では、お耳を拝借」葬儀屋のいる方角へと足音が遠のいてく。
(ど、どんな話をしてるんだろ…)と考えてて数秒後ーー
「ギャーハッハッハッwwwヒィwwwブフォwイヒッイヒッwwwウヒャヒャヒャwww」葬儀屋の笑い声が店の中に響き渡った。
(な、何を話したんだ…)私はポカーンとしてることに気づいて口をすぐに閉じた。
「ヒッヒッ…小生は理想郷をwみw見たよ〜イッヒッヒッw」そんなことを言いながら机を叩いてる音が耳に入ってきた。
「話をしてくれるそうですよ坊ちゃん」明るい声でそう言う執事。
(セバスチャン・ミカエリス…お、恐ろしや〜)私はそんなことを考えていた。
「最近多いんだよねぇ〜内臓が無いお客さんが…」葬儀屋が裏情報を伯爵に言い始める中私は店の奥で棺に死体を入れてあげていた。
ー内臓の無い死体が最近多く発見されている。狙われているのは大体が若い男性だということ、綺麗に内臓だけを抜き取っていること…など全部話しているのが聞こえた。
情報を聞き終えると伯爵とその執事は店をあとにした。
「裏情報の提供などしてるんですね…」私は葬儀屋の居る部屋まで歩いた。
「まぁ、昔からやってた事だし『笑い』も貰えるんだし小生は満足だよヒッヒッ…」