第3章 葬儀屋へようこそ
引退して数週間経った…
私はイギリス、ロンドンの路地をただただ歩いてた。
私は白杖を床につけながら歩いてく。
(なんか…死神協会には悪いことしたな…それにデスサイズの許可も貰ったままで…)私はまだ、白杖を使い慣れてないせいかたまに人や物にぶつかったりもする。
ドスッ
「あだ!」人にぶつかってしまった。
「ご、ごめんなさい!」私は慌てて頭を下げた。
「あぁ〜目の見えてない人かぁ〜なら、仕方ないねぇ〜ヒッヒ」ちょっと不気味な男性の声がした。
「ごめんなさい…盲目になったのは結構最近で…」私は目を怪我したことを話してしまった。
(あれ…この人信用して大丈夫なのかな?)凄い今更感で考えてしまっていた。
「なるほどねぇ〜踏むとこを間違えて転んで目にハサミが刺さったんだねぇ?それは災難だったねぇ…」その人は優しい声でそう言ってくれた。
「立ち話もあれだし…小生の店に来るかい?」彼が提案してくれた。
「店…迷惑にはなりません?」私は店と聞いて遠慮しがちになった。
「大丈夫さ、小生の店はあまりお客さんが来ないからねぇ〜」彼は私の手を軽く引いた。
「じ、じゃ〜お言葉に甘えさせてもらいますね」私は引かれるがままついて行くことにした。
カランカランッ お店の入口を開けるとベルがなった。
「ここが小生のお店さ。そこら辺に座ってておくれ、クッキーとお茶を用意してくるよ」そう言って彼は店の奥へとコツコツ歩いていく。
(そ、そこら辺に座れって言われても…何も見えてないんだよ!!)私は手探りで座れる場所を探し当てて座った。
「はい!手を前に出してぇ?」彼が戻ってきて私が手を前に出したら手にコップのような何かを置いてくれた。
「ありがとうございます…えと、これはお茶の入ったコップで良いですか?」私は恐る恐る聞いてみた。
「お茶だけど入れ物はビーカーだねぇヒッヒ」彼はそう言う。
「あぁ…ビーk…ってえぇ?!」私は納得しそうになったけどちょっとびっくりした。
(ほ、本当にお茶なのか?匂いはお茶だけど…何を入れてたんだろ…)少し不安になったけどお茶を飲みながら話をした…死神だということを隠しながら…
「名乗り遅れたな…私クロウ・ラベンナだ!」私が名乗り終えると
「小生は葬儀屋…名前は店の名前アンダーテイカーを使ってるからアンダーテイカーと呼んでおくれヒッヒ」と彼は言った。