第7章 仮面舞踏会
私は数時間ロンドンを歩いてから店に帰ってきた。
「アンダーテイカー!伯爵が明日の夜仮面舞踏会やるってさ」私は帰ってきてすぐ葬儀屋に話した。
「もしかして、伯爵と執事くんにあったのかい?」葬儀屋の顔から笑顔が消えた。
「うん…馬車から降りてきて…」私が答えた。
「…仮面舞踏会行きたいのかい?ヒッヒッ」葬儀屋の顔に再びニヤニヤが戻る。
「え、まぁ〜行ってみたいなぁ〜とは思ってる」私は頬を掻きながら答えた。
「じゃ〜行こうかぁ?小生も久しぶりにファントムハイブ邸に行きたいとこだし…ヒッヒッ」と葬儀屋は言ってくれた。
「でも、仮面なんて無くない?」私がそんなことを言うと葬儀屋が棺を漁り始めた。
「仮面ならここにあるよぉ?」葬儀屋は手に黒い蝶の羽デザインの仮面を持っていた。
「アンダーテイカーの分は?」私が聞くと「小生は目元が前髪で隠れてるからねぇ〜仮面は要らないかな〜ヒッヒッ」と答えた。
(いや、前髪上げなよ…)そんなことを思ってしまっていた。
「そう言えばアンダーテイカーはその格好で行くの?」私はちょっと気になっていたことを聞いた。
「ヒッヒッ…小生はこの服以外あまり着ないからねぇ〜」そう答えた。
「ま、私もこれ以外ないけど…」私も苦笑いで答えた。
(舞踏会…踊れないけど楽しむのも悪くは無いね…)そんなことを思った。