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葬儀屋の彼と死神の私

第6章 視覚…


(アンダーテイカーの馬鹿野郎…)私はブーツのヒールを鳴らしながらロンドンの街を歩いていた。
(私も大バカだ…アンダーテイカーの前であんなことを言ってしまうなんて…恥ずかしい…)私は少し早歩きだった。
「さて、店を出たはいいけど…何しよ…すぐ店に戻っても意地悪されるだけだし…ん〜〜」私が考え込んでいたら目の前に馬車が止まった。
「おやおや、誰かと思えばラベンナ様ではありませんか」馬車から聞き覚えのある声がして顔を上げた。
「伯爵の執事さん…」私の目に包帯が巻かれていないことに気づいて「おや、ラベンナ様…お目の方治られたのですね?」そう言いうと馬車から降りてきて顔を近づけてきた。
「は、はい…そう言えば伯爵とは一緒じゃ…」と言いかけて馬車から「僕ならここにいるぞ!」伯爵の声がした。

「僕がいないわけが無いだろ、セバスチャンは僕の執事なんだから」伯爵が馬車から降りてきた。
「どうも…(声からは察していたけど…本当に子供だな…しかもかなり性悪…)お久しぶりです伯爵…」と私はすぐに挨拶した。
「お前の目が見えるようになっていたとはな…しかも、綺麗な緑色の目だとはな」伯爵が微笑みながら言った。
「坊ちゃん…そろそろお時間です」セバスチャンが時計を片手に伯爵に伝えた「あぁ…明日の夜は屋敷で仮面舞踏会を開く。お前もアンダーテイカーも良かったら参加しろ。…ではな」伯爵が馬車に乗った「では、もし参加されるようでしたらお返事お待ちしてますので」セバスチャンが馬車に乗ると出発した。
「仮面舞踏会…か…アンダーテイカー踊れるのか?私は踊れないけど…」私は再び歩き始めた。

(ま、ステップはリードしてもらえばいいか?)私は舞踏会のことを考えながら歩いていた。

ー仮面舞踏会…人の顔が隠れる舞踏会…ファントムハイブ伯爵はとある目的で開催するおつもりです。
ーいったいどんな目的なのでしょうね?
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