第1章 はじまり
「あぁ、すまない。主のことを思うとついな・・・
まあ、主かは後できちんと挨拶を受けるだろうから、その時に人となりはわかるだろう。
それで、一番大事なことはここからなんだが、出陣した際についてのことだ。まぁ、我が本丸は特殊本丸だから、他の本丸に比べると普通の出陣は少ないが、忘れずにいて欲しいことがある」
「なんだ?めんどくせーことじゃねーだろうな」
「刀を見つけた時のことだ。もし小狐丸を見つけた時には、我が主のことを伝えてくれ。奴も狐の眷属だからな。本丸に戻ってから揉めても困るからな」
「そんなに揉めることなのか?」
「わからんが、お互い狐の関係者だからな。まだ見たことはないが、どうもそうらしい。うちに現れないのは、向こうが嫌がって避けているのかもしれんからな」
「なら、会うこともないだろうよ。けど、その話しはわかったぜ。覚えとくよ」
「あぁ、頼む。それと・・・」
そう長谷部が言いかけた時、障子が開き大倶利伽羅が姿を現した。