第2章 🌕️それぞれとの出会い
🌕️監禁前
うらたぬきとの出会い
あなたside
その出会いは、私がまだ幼稚園生の頃。
ある日、家に親戚の男の子が遊びにやってきた。
私より一歳年上のお兄さんだ。
私は、仲良くなりたくて、
「こんにちは!」と笑って声をかけた。
すると、お兄さんも「こんちには」と笑い返してくれた。
私は、返事をしてもらえたことが嬉しくなって
お兄さんにたくさん話しかけた。
お兄さんは笑いながら
毎回丁寧に返事をしてくれた。
お兄さんの名前は浦田渉というらしい。
面倒見のいいタイプなのか、
私にたくさん構ってくれる。
とっても優しいお兄さんだ。
お兄さんが家に来た後、親戚ということもあってか
よく私の家にお兄さんが来るようになり、
一年二年と年は過ぎていった。
そして、現在。
私と、お兄さんは兄弟のように仲の良い友達になっていた。
私は、お兄さんの事をうらたんと呼ぶようになった。
少し心配性で私が男子と喋っていると
「え?ねぇ、アイツがあなたに惚れたらどうすんの?え?」
と怒られることもあるけど
毎日私の家に来て、勉強を教えてくれる
優しい、うらたんが大好きだ。
まるで、本当のお兄ちゃんのように。