第6章 呼ばれた扇子と紅い王子との出会い
紅孩児「…安心しろ、ただの挨拶だけだ。不同意だが、一つ言えよう。俺は彼女に貴様らと同じ想いを持っている」
「「「…は?」」」
悟空「(ビクッ;;)」
あの八戒まで冷たい声を出した三蔵たちから聞いた悟空は思わず小さく震える。八百鼡は思った通りなのか複雑な表情を浮かべる。
紅孩児「ではさらばだ」
そう言う紅孩児は八百鼡と一緒に瞬間移動しようとするがーー
「ーーお待ち下さい。私から質問してもいいですか?」
「「「「「「!!」」」」」」
突然の事を驚く三蔵たちと紅孩児と八百鼡。瞬間移動を阻むかのように紅孩児と八百鼡の周りには数本の剣が浮かんでいる。こんな事をするのは彼女しかいないと思った三蔵たちの前を降りたのは
スタッ!
「「「「‼︎」」」」
「…どうやら間に合ったみたいだね」
『天輪の鎧』を着たは三蔵たちを見て安心したのか息を吐く。初めて見るの換装に驚く紅孩児と八百鼡。
紅孩児「これが…『桜の騎士』の能力か…!」
八百鼡「あの方が『桜の騎士』…!」
は鋭い瞳で紅孩児たちを見上げる。と、を追い付けてきた葵はゼーゼーと息切れしながら悟空へ優しく突進する。
「ゼー…ゼー…!や、やっと着いた〜〜…」
悟空「うおっ!葵、大丈夫か⁉︎」
「キューー」
「あ、ありがとう〜…」
悟空は慌てて葵を優しく抱きしめる。悟空の肩を乗っているジープは葵に向けて労わるように鳴く。未だ紅孩児たちに向けて数本の剣を浮かんでいるままは紅孩児に声をかける。
「…質問します。私と葵を捕らえてからどうしようとするんですか?」
紅孩児「……」
八百鼡「紅孩児様…」
の質問に顔を小さく顰める紅孩児を見て小さく名前を呼びかける八百鼡。計画を知っている二人はと葵を話したらとても残酷な事実になるだろう。を片想いする紅孩児はすまなそうに拒否を言う。
紅孩児「…すまない、それは言えない。これを言えば計画を阻止する事になるからな」
「そうですか…なら!」ビュンッ‼︎
紅孩児「…っ‼︎」
は紅孩児たちに向けて突進すると紅孩児は驚くと瞬間移動し始めた。は消えていく紅孩児の顔には、申し訳そうな表情を浮かべた。
シュン!