第2章 出会い
『舞』の魂を引き継ぐ(私)よ、皆の事を今度こそ、守り抜いてねーー…
音もなく静かに消えて行ったーー…大切な人たちのもとへ。
ー*ー*ー*ー*ー*ー
ー早朝ー
「…準備はいい?葵」
「うん」
家の前を立つと葵。の右手は火が着いている松明が持っている。二人から少し離れた三蔵たちは見守っている。
「私たちはまた前に進む事になる。…三年間ありがとう」
そう言うと壁から火を付けると段々と屋根まで燃えていく。燃えていく家を見たと葵は少し寂しそうな表情したが、背を向いて三蔵たちのもとへ歩いていく。
三蔵「…いいのか?」
「うん、これ以上居たら妖怪たちが見つかるので早く行きましょう」
八戒「…それもそうですね」
悟浄「…」(なでなで)
「!…ありがとう」
悟空「…行こーぜ!、葵!」
「うんっ、悟空!」
「キュー」
三蔵一行の仲間になり、西域へ目指す為と葵の新たなる旅が始まるのだったーー
三蔵「…エロ河童‼︎に変な手を触るんじゃねーぞ‼︎」
悟浄「うるせー‼︎ちゃん、こんな坊主を放っといて仲良くしよーぜ♡」
「え、あ…////」
三蔵「…撃つぞ」
八戒「…振り落としますよ?悟浄?」
悟浄「…やれるもんならやってみろよ」
悟空「葵…なんか怖いぞ、三蔵と八戒は」
「あーーこれから頭痛が治らないような気がする…」
『キュー;;;』
は悟空と悟浄の間に座っている。葵はケンカを巻き込まられないように悟空の膝の上へ避難する。いつも以上に騒ぎになる三蔵一行だが、この者たちならあの“約束”を果たせる、そう信じて。
「…やっと、巡り合わせましたな。菩薩」
「ああ…そうだな。まさかアイツが出てくるとはな…『騎士』の力のおかげってか?」
「そうかもしれませんな。さすがといえましょうか…」
「くく…今のアイツらなら色々な戦いを乗り越えるさ。…特には辛い試練を待ち受ける事になるかもしれんな」
しかし、500年前のアイツらと同じようにならきっと乗り越えるだろう…観世音菩薩が三蔵たちの往く道を今日も、見守る。