第10章 俺の上司は運命の番/赤井※執筆中
運命の番など
存在しない、ただの夢物語だと
思っていたが
彼女の存在がそれを否定した
ああ、本当に
頭が可笑しくなりそうな程
美味そうな匂いだ…
『あ、あかいくん…っ
…は、離して…!』
気持ちが昂まる
赤「ヒート中はどうしてた?
誰か相手がいるのか?」
『いない…、抑制剤が効き過ぎるから
耐えれる…!』
俺の体を押して
懸命に抵抗しようとする彼女
このまま無理やり
俺のモノにしたい
…が、俺も訓練された身だ
まだ理性を保っていられる
一度体を離してやると
慌てて自分のバックから
カプセルが並んだシートを
取り出していた
その光景を見て分かった
倒れていたのも
抑制剤の飲み過ぎが原因か
俺は彼女の手首を掴み上げた
赤「飲み過ぎは良くない」
『薬、飲まないと…
…ヒート、抑えられない…っ』
赤「ダメだ」
『しごと、まだ残ってるっ…』
仕事熱心な彼女の事だ
随分無理をしているらしい
赤「俺がやるから…
ほら、良い子だからおいで」
観念したのか
彼女は大人しく
言うことを聞いてくれて
彼女の手を引き
部屋に備え付けられてる
ソファに座らせる
隣に座ると
こちらに体を向けて
手を広げると胸に顔をすり寄せてくる
彼女の息は荒くて
肩で呼吸をしている
彼女が放つ甘い匂いに
理性が持っていかれそうになるのを
ぐっと堪えた
『…あかいくんは…へいき…なの』
赤「ある程度の訓練はされている…が
君の匂いは特別、俺を襲ってくるな」
彼女の顔を掬う様に
上に向かせる
潤んだ瞳が俺を誘う
唇を重ねると
彼女もそれに答えてくれた
何処までしてもいいのやら…
舌を絡ませ歯列をなぞると
吐息に混ざり甘い声を溢す彼女
性欲が込み上げる
一度唇を離すと
両手で肩を押された
『ハァ…ハァ…っ……だめっ…』
まだ彼女の理性が
残っている事に驚いた
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