第8章 ダチュラ/沖矢※
そう言えば
何で明日が休みだって
知っているんだろうか…
仕事の話をした事あったっけ…?
遅くなれば
駅まで迎えに来てくれるって
言っていたけど
私、電車で通勤してる事も
言ってないような……?
不思議に思いつつも
何処かで話したんだろうと
自分の中で解決してしまった
その後、お風呂も借りて
着替えも用意してくれて…
深夜なので
気を使ってくれたのか
低カロリーで軽く食べれる物も
用意してくれて至れり尽くせりだった
トイレの場所や
沖矢さんが使ってる部屋を
教えてくれてから
来客用の部屋まで再び案内される
沖「何かあれば呼んで下さい
…それから、怖くて眠れなかったら
一緒に寝てあげますので…」
そんなジョークに
私はふふっと笑いが込み上げた
『有難う御座いますっ』
沖矢さんはとても親切で
優しくて…私の不安な気持ちを
晴らすためにジョークまで
言ってくれたりして…
良い人だな…っと染み染み思った
沖「それではお休みなさい
…良い夢を」
『お休みなさい』
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次の日の朝
自然と目が覚めて
枕元に置いてあったスマホを
寝ぼけ眼で掴み取った
眩しい待ち受け画面を見ると
朝の6時半
流石に沖矢さんもまだ寝てるだろうと
スマホを置いて
寝返りを打ちながら
二度寝の体勢を取った
二度寝はなんて幸せなんだろうと
思いながらふわふわと夢の中へと
誘われた
沖「名前さん…朝ですよ…」
「……ん…」
遠くの方で沖矢さんの声がした気がする
沖「朝…弱いんですね…」
遠くの方で聞こえていた声は
段々近くなってきて
沖「悪戯しちゃいますよ」
耳元でした声に
体がビクッと反応して
飛び起きてしまった
『あ、お、沖矢さん…!
お、おはようございます!』
ベッドに腰掛けながら
微笑んでる沖矢さん
私は慌てて手ぐしで
髪を整えた
.