第10章 死穢八斎會
「死穢八斎會……」
「子供のヴィランにも知られているんだな」
歪なマスクを付けた男はクスクスと笑っている。
確か、この男は……。
「俺の名はオーバーホールだ」
細々しい体のはずなのに纏うオーラが違う。確かに僕らも恐ろしいオーラが出てるかもしれないが、あの人のオーラは少し違った。
『えっと……オーバー?』
必死に呼び方を考える玲奈にオーバーホールは苦笑し、言った。
「別に治崎でも良い」
『あっ、はい……』
玲奈を一瞥した後、死柄木を見た。
「もしも、次は誰が支配者になるかの話だ」
治崎の言葉に死柄木は眉間にシワを寄せる。
「……ウチの先生が誰か知ってて言ってんなら、そりゃ……挑発でもしてんのか?」
そして、死柄木は言い放った。
「次は俺と緑谷だ」
「……えっ?」
僕は首を傾げた。次の支配者は死柄木だけじゃなくて僕も含まれるの!?
「僕が支配者って、可笑しいでしょ?僕なんか手も足にも及ばないよ」
「お前は普通に2トップを加入させただろ」
「いやぁ、でも……」