第9章 新しい友達
一週間後、『今日も会おう』というメールが来たので、僕はあの自動販売機のところに行った。
「久しぶり、焦凍。元気にしてた?」
「あっ、まぁな……」
「じゃあ、行こうか」
瞬間移動をして、第三アジトに着いた。
キッチンでは何やら準備をしている玲奈が居た。
『君が轟君?私は玲奈、よろしくね』
「ああ……よろしく」
『轟君、一緒にお菓子作りしない?チーズケーキにしようと思うだ。ね、出久』
僕は玲奈の提案に頷いた。
何か一緒に作業をすれば距離が近付くだろう。そういう戦法もアリだ。
『勝己君も居るんだけど、人に会うのを怖がって出久の部屋で引きこもってるんだよね』
「爆豪も居るのか?アイツ、人見知りだったのか」
『記憶喪失になって人格が変わっちゃったんだと思うよ。さて、レアチーズケーキ作りにチャレンジしよう!』
僕と焦凍は玲奈の言葉に頷いた。
『出久、冷蔵庫からクリームチーズを出して、粉ゼラチンを入れて。とりあえず、バターをレンジで温めるよ』
玲奈は焦凍にアドバイスをしながら作っていた。
僕は子分みたいに食材などを出し入れしただけだった。