第1章 笑顔が美しい君
僕はプラン通りの日々を送っていた。
ランニングやゴミ掃除など、様々なトレーニングを重ねてきた。
僕はプランに書かれた内容で笑った時がある。
【玲奈の癒しタイム】
これには笑ってしまった。玲奈と遊べる自由時間は最高だった。
『出久君、大丈夫?』
「大丈夫だよ。それよりさ、僕のこと、出久って読んでほしいんだ」
それを言った時の彼女はかなり戸惑っていた。彼女の顔を真っ赤にさせて言った。
『出久……』
弱々しく放たれた言葉に僕の胸を貫いた。
本当に可愛いな。
『出久、頑張ってね!』
「うん!ありがとう」
そんな幸せな時間を送った後は、みっちりと組み込まれたプランに従う。そんな日々の繰り返しだった。
僕の頑張りに、死柄木は何も言わなくなった。逆に顔を合わせてくれなくなった。
黒霧さんは僕にとても尽くしてくれて、すごく嬉しかった。
僕は彼女を守るのなら何でも出来るような気がするんだ。
僕は、彼女のヒーローになってみせる。
たとえ、ヴィランになっても構わない。
僕には、彼女しか見えないのだから。