第8章 リセットした幼なじみ
かっちゃんを玲奈達に任せて、別室に居る死柄木の部屋に入った。
「何の用だ、緑谷」
死柄木は寝ていた体をゆっくりと起こした。
「玲奈が言っていた作戦についてだよ」
「ああ、轟とかなんとかの話か?」
早速忘れていたようだ。
「轟君の闇に付け込んでヴィランにさせれるか、その件について打ち合わせに来たんだよ」
「あっそ。それはお前が適任だろ」
死柄木がやったら恐ろしい展開になりそうなのは分かる。
ヴィランで理性を保てている奴らは僕か玲奈くらいだ。かっちゃんは色んな意味でダメだな。
少しずつ仲良くして、その闇に付け込めばいいんだ。
「ヒーロー社会を無くすために戦力を拡大しないといけないから、他のヴィランにも集めさせた方が良いよね」
「ヴィランの心を救う元ヒーロー志望者か……調子に乗るなよ」
「それは僕のセリフでもあるね。引き続き、かっちゃんの面倒を見ておくよ」
僕は死柄木の部屋を出て、玲奈達が居る部屋に戻った。