第8章 リセットした幼なじみ
僕は力を注ぎ込む。すると、かっちゃんは眠りに落ちた。
「さすが大悪魔というところだ。元ヒーロー志望者」
ステインがそう言って笑った。僕も微笑み返す。
「勝って救ける、救けて勝つ。それは僕のモットーなので」
ナンバーワンヒーローに勝ち誇るために努力しなくてはいけない、そんな呪縛から突き放してやるよ。
『勝己君、大丈夫なのかな』
「大丈夫さ。拘束外して良いよ。何も暴れない良い子になってるからさ」
テレビではイレイザーヘッドが良いことを言っている。
そろそろ頃合いだろうか。
「ピザーラ神野店です」
そして、バーの壁が破壊される。
「私達が来た!爆豪少年、緑谷少年、少女、助けに来たぞ」
「もう遅いよ」
そう言って、僕は指を鳴らした。
すると、ヒーロー達が動けなくなった。
その間にかっちゃんを担いで黒霧さんのワープゲートの中に入った。
僕らは次世代を担うヴィランなんだから、生き残らなきゃいけないんだ。