第8章 リセットした幼なじみ
黒霧のワープゲートが開き、ヴィラン開闢行動隊がかっちゃんを連れて戻ってきた。
「デク……」
「久しぶり、かっちゃん。ムカつくほど元気そうで何よりだ」
かっちゃんの顔はとても不安そうな顔をしていた。
『久しぶり、勝己君。傷治そうか?』
「全部テメェらのせいだろうが!」
『あっ、まぁ、確かにね』
かっちゃんの突っ込みに玲奈は苦笑いをした。
「一応聞くけど、敵連合に入る気は?」
「ああ!?」
僕が聞くと、かっちゃんは怪訝そうな顔で声を上げた。
「入るわけねぇだろ!このクソデク!」
「なんか懐かしいね、この感じ」
「うるせぇ!」
死柄木が後ろで頷いていた。
「緑谷がこうなる理由が分かるなぁ……」
僕がかっちゃんに復讐心を持つ原因。それは無個性だからといじめてくるかっちゃんが大嫌いだったからだ。
『勝己君って、ヴィランにピッタリな性格だよね』
「何がピッタリだよ、ふざけんな!」
久しぶりに会ったけど、やっぱり元気過ぎてムカつくなぁ。
「とりあえず寝なよ。かっちゃん、おやすみ」
「ああ!?よくもまぁ呑気で寝るか!」
「はいはいはい、おやすみ」
僕は怒鳴るかっちゃんに苦笑いをして、玲奈と一緒に寝室に入った。