第6章 悲しみの終止符
次の日。全裸で僕は目を覚ました。
僕はシャワーを浴びた後、かっちゃんのところに行った。かっちゃんは拘束椅子で静かに眠っていた。
「本当、ムカつくほど良い顔してるなぁ」
僕はそう呟いて、コーヒーを二人分淹れた。
厳しい林間合宿の末に誘拐、相当疲れているだろう。すぐにでも首を絞めてやりたいが、ゆっくり寝かせてやるか。
すると、ステインが寝惚けた顔でカウンター席に座った。
「緑谷……よく憎いヤツと同じ部屋に居られるな」
「仕方ないでしょ?見張っていないと何するか分からないほど強いヤツなんだから」
本音は憎いから殺したい気分だけど。
『あっ、起きてたんだね』
玲奈が起きて来た。ステインは苦笑いをした。
「お前ら、またヤってたのか」
「玲奈が急にヤりたいって言い出したんだもん」
『えへへ……』
ステインは呆れているのか、ため息を吐いた。
「テメェら、ヤってんのかよ……」
いつの間に聞いていたのか、かっちゃんがギョッとした顔で僕らを見ていた。
「それほど、僕らは愛し合っているからね」
『うん……』
僕らの言葉にどうでも良さそうにかっちゃんは外方を向いた。本当にムカつくヤツだなぁ。