第6章 悲しみの終止符
「デク……ごめん……出久……」
かっちゃんは涙を流して弱々しい声で言ってきた。
「今更泣いて謝っても意味がねぇんだよ!ふざけるな!」
『出久、やめて……』
後ろで泣いている玲奈の声も聞こえないほど、僕は怒り狂っていた。
とにかくコイツが憎い。
「どうやって殺そうかな」
「緑谷、止めろ。大事な戦力なんだ」
死柄木に止められて、僕はイラついて地面を強く踏みつけた。
「出久くん、殺したいのは分かるよ。とりあえず落ち着かないと玲奈ちゃんが泣いちゃうよ~」
トガさんが僕の肩を優しく叩いて言った。
奥で玲奈が泣いていた。
「玲奈……」
『止めようよ。もう止めてよ。黒い出久なんて見たくない』
「玲奈はきっと、全て自分のせいだと責めているんだろ?そんなことないよ。僕は玲奈に出会って救われたんだから」
僕は泣いている彼女の頭を優しく撫でてやった。
『出久、もう寝ようよ。何しても良いから』
「本当に?」
『うん……」
「やった、おやすみ、かっちゃん」
僕はかっちゃんにそう言って、玲奈と一緒に寝室に行き、夜の営みをした。