第4章 保須市でデート
間章 ニュースに出てるヴィラン
俺は職場体験先のベストジーニストの事務所にあるテレビを見ていた。
『USJに襲来してきた者に近い変な人間が街で暴れ、たくさんの被害が出ました』
あのヴィラン、デクも出てるのか?
『ステインの登場か、路地裏で現役ヒーローと雄英生徒が一人ずつ死亡しました』
昨日、電話で知らされた。メガネ……飯田がステインに殺されたということを。
『あれ?野次馬?どうしてあんなところで……』
そこには、デクとエマとヴィラン二人が映っていた。
デクは思いっきり髪型を変えたようだが分かる。
「爆豪君……」
「デク……」
ベストジーニストが呼ぶ声も聞こえないほど、テレビに見ていた。
「爆豪君、泣いている」
「はっ?」
ベストジーニストの言葉で気付いた。俺は涙を流していたということを。
「何があったのか?」
「言えるわけねぇだろ」
デク、ますますアイツは狂っていく。
全ては俺がいじめたせいだ。
一緒にヒーローになりたかった……。