第4章 保須市でデート
僕らはホテルに行った。
この髪型のおかげで誰にも気付かれなかった。
玲奈は初めてのホテルに目をキョロキョロとさせている。
玲奈は知らないだろうな。ここがラブホテルだと言うことを。
鍵を開けて、部屋に入った。
適当に食事を頼んだ。運ばれてきたご飯に玲奈は目を輝かせていた。
『美味しいね!すごい!』
「うん、美味しいね」
僕はシャワーに行こうとした玲奈を止めた。
『出久……?』
「ヤってもいいかな?」
僕は強く引っ張って、玲奈をベッドに押し倒した。
「大好きだよ、玲奈」
これから起きることがなんとなく分かるようになったのか。玲奈は頷いた。
『いいよ、出久。受け止めてみせるよ』
「うん、ありがとう」
この夜、僕らが一つになったことは言うまでもない。