第4章 保須市でデート
僕らが帰って来た後のこと。
黒霧が連れて来たのは、あのステインだった。
「なるほど、お前達が雄英襲撃犯……その一団に俺も加われと?」
「……ステイン、本物だ……」
『あの気持ち悪い人、誰?』
玲奈の言葉にステインがこちらを向く。背筋がゾワッとした。
「この一団には子供も居るのか……お前の個性は?」
僕はステインに指を指されてビクッとする。
「僕の個性は『悪魔』と『ビーム』を掛け合わせた物です。『悪魔』は、弱らせたり、空を飛んだり出来ます」
「個性、複数持ちか……可愛い娘は、無個性か」
『あっ、当たり……』
ステインの言葉から可愛い娘って、キャラに合わない。僕の玲奈はそれほど可愛いんだ。
「目的は何だ?そこの少年」
「えっ、僕が説明するの……?」
死柄木はため息を吐いて、僕に頷いた。
ステインに良い口実とは……。
「僕らはこのヒーロー社会に抑制されている。だから僕らはそれを変えて行かなくてはならないと思ってる。贋物が溢れるこの世界を覆さないといけないんだ。だから、先ずはオールマイトを倒すんだ。倒して、世界を変えて行かなくてはいけないんだ」