第2章 USJ事件
僕は念を頭で唱えながら、指をパチンと鳴らした。
すると、かっちゃんは爆破が止まった。
「テメェ、何だよ……」
「個性『悪魔』。念を唱えれば何だって出来る強個性さ。僕は君の個性を抹消したんだよ」
「はっ……」
かっちゃんは必死に爆破を出そうとするが使えなくて戸惑っている。そんな姿に僕は面白くなってきた。
「あと、『ビーム』って個性もあるんだ。最初に僕が撃ったヤツだよ」
僕はかっちゃんにビームを撃った。彼はけっこうなダメージを受けているようだ。
「何で、個性が……」
たどたどしい声でかっちゃんが言ってきた。
「僕は努力したんだ。大好きな彼女を守るくらいなら何だって出来るんだ」
玲奈が居るなら僕は何だって出来るんだよ。
弱らせることも出来るのか。僕はそんなことを考えて、また指を鳴らした。
案の定、かっちゃんは何も動けずに踞っていた。
本当に笑えるなぁ。勝ちたい君が僕にくたばってさ。
「最高だよ、かっちゃん。このまま死んでもらおうかな?」
「止めろ……」
弱々しく手を伸ばすかっちゃんの手をビームで撃った。
かっちゃんは痛そうにしていて、僕は最高の気分だった。