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漆黒に染まる【敵デク】

第2章 USJ事件





ついにこの日が来た、と僕は胸を弾ませていた。


僕らは黒霧さんの体に入って、USJへとワープした。


USJの広さは半端なかった。さすが、星の雄英だ。


奥ではかっちゃん達が戸惑ってる。笑えるなぁ。


黒いくたびれた教師らしき人物がこちらに飛び込んでくる。あれが、イレイザーヘッドだ。


かっちゃんも僕らの方に飛びかかろうとする。僕はビームを撃った。


「何だ、テメェ」


「爆豪君、僕と戦わない?君に復讐したい気分なんだよね」


僕がビームを放つと、かっちゃんは爆破でかき消す。


「かっちゃん……」


「なっ」


僕が懐かしき名前を呼ぶと、かっちゃんは目を見開いて固まっていた。


「お前……デクか?」


「その幼なじみ可哀想だよね!そんな酷いことされてきたもんね!そりゃ……」


僕は黒い翼を広げて、ニヤリと笑った。


「こうなるもんね!」


かっちゃんは目を見開いて固まっていた。


僕はそんなかっちゃんにビームを撃ちながら、翼で扇いだ。風の影響で火なんか消えちゃうもんね。


「テメェ、複数持ちか?そんなあり得ねぇぞ。テメェ、何者だ」


「この状況で誰が正体を教えるわけないだろ。僕は君が知ってる人物じゃないんだ」


あの頃のデクとは違う。僕はもう狂ってしまったんだよ。


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