第13章 文化祭
『A組は……お化けカフェをやるみたい。お化け屋敷とカフェを融合させちゃったのかな?』
「行ってみようか」
『うんっ!』
僕達はA組のお化けカフェに行くことにした。
中に入ってみると、残念なくらい閑散としていて、客が少ない。
A組が嫌われる理由は仕方ないもんね。
「いらっ、しゃい、ませ……」
八百万さんが演じているであろう貞子が案内してくれた。
かっちゃんは何か言いたそうにしていたが、正体がバレると面倒なので我慢してくれている。
「うわぁ、貞子だ!すごいね!」
玲奈とエリちゃんが目を輝かせていた。
「二人共、なんか頼もうよ」
「うん!」
とりあえず、僕達は飲み物とサンドイッチを注文した。
「やっぱ、人少ねぇな」
「仕方ない。こんなことになっちまったんだから」
かっちゃんと焦凍はそんなことを話して溜め息を吐いた。自分達が抜けたことに申し訳なさを感じているのだろう。
「出久、サングラス外していいか?」
「ダメに決まってるでしょ!バレたら面倒事になるんだから」
僕達の正体が分かったら、雄英は大騒ぎするだろう。そして、僕らを捕まえて……あまり想像したくないが、きっと恐ろしいことが起きてしまうだろう。