第13章 文化祭
「かっちゃんはカッコいいよ」
「……あっそ」
かっちゃんは、黒いTシャツに黒い薄めのパーカーで、ジーパン。そして、黒い帽子をかぶっている。
『どうかな、出久……』
「可愛いよ、玲奈。愛してる」
『なっ……!?』
玲奈は、黒いTシャツの上に緑色のジャンパーで、赤色のチェックが入ったスカートで、黒縁メガネをかけている。
「あの……どうですか?」
『うわぁ!可愛い!』
エリちゃんは、みつあみが入ったポニーテールの髪型で、白い長袖の上に赤色のワンピースを着ていて、超可愛い。
「角はどうやって隠す?」
『やっぱり、帽子しかないよね……』
玲奈は渋々と、ベレー帽みたいな淡い水色の帽子をエリちゃんに被せた。
『うん、可愛い!みんな、行くよ』
「おう、行くか」
かっちゃんはニヤリと笑った。
「では、皆さん。楽しんできて下さい」
黒霧の体を通り抜け、雄英高校に着いた。学校は文化祭で大きく盛り上がっている様子だ。
焦凍はエリちゃんを抱っこをした。確かにその方が安全かもしれない。
「行くか。エリ、どこか行きたいところあるか?」
『唐突な父親面!?』
玲奈が焦凍にツッコミを入れて、僕らは大笑いしていた。