第12章 出向
「敵連合が猛威を奮わなくなるというなら、その彼女ごと雄英に入れても構わない。彼らが幸せになれるというならね」
根津校長の意見に周りは静かになった。
「その子は噂ではとても優しい子だ。彼女にヒーローをすすめれば、きっと喜んで行くだろう。彼女は自分のせいで緑谷君がヴィランになってしまったと責めてしまっているかもしれないからね」
「根津校長、その彼女は噂では無個性だと聞いていますが……」
ナイトアイが根津の話に釘を刺した。
「いや、無個性だと勘違いされやすい個性かもしれない。強いかどうか、あるかどうか別にしといて、私は彼女の保護もしたいと思う」
根津校長が強く言い切った。
「文化祭に彼らが居たら、話し掛けてみましょう」
イレイザーヘッドがそう言った。
ヴィランになっても、彼らは普通にA組と絡みそうだ。
そして、緊急会議は終了となった。