【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第8章 MISUNDERSTANDING
これが人としての幸せ…なのかな。
やっと…やっと手に入れられた日々を大切にしたい。
こんな日々をずっとずっと過ごしていたい。
でも、そんな幸せの中にいても憂鬱というものは入り込んでくる。
「はぁ…」
私は昨晩インテグラ様にお届けようとしてできなかった資料ファイルを胸に抱きかかえながら、重い足取りでインテグラ様の自室に向かう。
昨晩、こんな風にインテグラ様に資料をお持ちしようと自室をお尋ねした時ーー…
ーーー…
ノックをしようとしたら、話し声が聞こえてきた。
誰かとお話しされてる最中だったらお邪魔だろうと踵を返した。
「インテグラ」
アーカードの声。
私はその声に思わずまた扉の方に振り返る。
その時、ドアがしっかり閉まってなくて少しだけ隙間ができていた。
とっても気になってしまって…。
いけないこととはわかっていたけれど、どうしても好奇心を止められず、そおっとその隙間から部屋を覗き込んだ。
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