第7章 VIRGIN

｢熱心ですね。かしこまりました｣


ウォルターさんがわかりやすいようにと指で大事なワードや絵をなぞってくれる。


｢吸血鬼に血を吸われた者、それらは我々がグールと呼んでいる化け物になります。あなたがあの村とこの屋敷で見た…所謂ゾンビです｣


ゾンビ…。

まさにその通りだった。

思い出すだけでもおぞましい。


街がゾンビだらけになってそこから脱出する日本の有名なゲームがあったけれど、そんな主人公のようにうまくはいかない。

誰かと助け合いながらみんなで生き残るなんて夢物語。

現実は残酷。

銃の使い方だって抵抗の仕方だって知らない。

そんな私が生き残れたのは…本当に運が良かったとしか言えない。


アーカードも同じこと言ってたっけ。

…アーカード。

もう！ほんとに何なの！！


｢しかしグールになるのは非童貞、非処女の場合に限ります。ま、グールに食われてしまえば関係ありませんが…｣


処女…処女…処女…。


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