【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第6章 KISS
「そうまでして地下に行きたい理由は何だ?」
私は少し目を泳がせてしまいながらも、彼の顔をチラチラ見ながら答える。
「…あなたに、会いたくて」
アーカード様がちょっとびっくりしてる。
でも、すぐにいつものように口元を緩めて笑う。
「クク…こうも人間に振り回されるとは」
すると、突然私はアーカード様に抱きかかえられ、そのまま空中に身を投げ出す。
「え!?ちょ…っ。きゃぁああ!!」
私は悲鳴を上げながらしがみつき、ぎゅっと目を瞑った。
トスッと軽い音と揺れを感じ、恐る恐る目を開けてみると、アーカード様の足がちゃんと地面についていた。
「まったく。困ったお嬢さんだ」
アーカード様に地面に降ろされた私は、ほっと胸を撫で下ろした。
「あ…ありがとう」
「礼はいい。代わりに答えろ」
アーカード様に肩を押され、外壁に背中をつける。
顔の両サイドには彼の腕が伸びていて、彼の大きな体が私に影を落としていた。
驚いてアーカード様の顔を見上げる。
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