【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第5章 WHERE I BELONG
アーカード様は低く笑ってコートを翻す。
「あとは好きにしろ」
そして、彼はゆっくりと溶けるように影となって壁の中に消えていった。
「マ、マスター…?」
セラスさんはびっくりした顔でアーカード様の背中を見送った。
ウォルターさんも同じようにそれを見送ると、今度は私に視線を向けた。
「あのアーカードにここまで言わせるとは…。リーナ嬢も隅に置けませんな」
「え?そ、そんなこと…っ」
…でも、嬉しかった。
真っ先に私を守ってくれたこと…。
ーーー…
「私とは似て非なる存在…。お前を是非とも私のものにーー…」
ーーー…
「っ!」
な、なんで今そんなこと思い出すの!!?
顔近付けられただけよ!
ちょっとびっくりしただけだもの!
アーカード様が何で顔近付けてきたのかなんかわからないけど…でも、でも…っ!
…どうしてだろう?
なんでアーカード様、あんなことしたんだろう…?
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